新潟大学農学部

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フィールド科学教育研究センター
 平成13年に従来の附属農場および演習林が統合され、フィールド科学教育研究センターが設立された。これは「食糧問題」「環境保全」という今世紀最大の課題が、これまでの細分化された個々の学問領域では対処しきれないことから、新しい総合的視野に立つ「フィールド科学」の構築を目指したものである。当センターは3教育研究部から成り、学部の教員との緊密な連携により北陸地域の農林業・環境問題に取り組む。

子ヤギ

野菜定植実習

佐渡ステーションでの
学生実習
⇒フィールド科学教育研究センターのHPはこちら [NEW]
企画交流部
 農業生産と環境保全に関する教育・研究を推進するために耕地生産部と森林生態部を統括し、総合的なプログラム・プロジェクトを企画調整している。とくに、地域特有の農業・環境問題を積極的に汲み上げ、農学部と地域社会との交流窓口として情報の収集・管理・発信を行っている。  新潟県の試験研究機関、独立行政法人北陸研究センターや農業団体、農業法人協会とも最新の情報交換を行い、研究課題の設定や他機関との共同研究を進めている。2004年に新潟県を襲った連続災害(7・13豪雨、中越地震)に対しては、いち早く取り組み、研究調査活動や学生による農業支援ボランティアを組織した。

耕地生産部
 耕地生産部には村松ステーションと新通ステーションの2つのステーションがあり、それぞれ五泉市(旧村松町)(新潟大学から45km)、新潟市新通(新潟大学から3km)に所在している。村松ステーションは25haの圃場を有し、食用作物(ダイズ、ジャガイモ、ソバ)、野菜類(ナガネギ、スイカ、ダイコン)および牧草を作付け、乳牛やヤギを飼育している。新通ステーションは3haの圃場を有し、水稲を中心的に作付け、転作作物としてタマネギ、エダマメ、ソラマメ、アスパラガス、イチゴ、トマト、ナス、キクを栽培している。一部は施設栽培で取り組まれている。春季には草花やハーブの苗生産も行っている。
 両ステーションでは農場実習が開講されている。農学部の全学生が受講可能な「基礎農林学実習」は基礎的な内容で農作業体験を目的に開講される。また、植物生産学、家畜生産学および農業機械学を専攻する学生の専門的な実習も開講している。
 耕地生産部では播種から収穫まで、また出産から牛乳生産までの農業生産の全過程を対象に環境負荷の少ない持続的農業に関する研究を行っている。村松ステーションでは農業機械利用による省力生産技術、耕種と畜産での資源循環や人間と家畜との関係について研究している。新通ステーションでは稲作における水管理や肥培管理、稲の同化産物の転流様式の遺伝的変異や野菜の減化学肥料栽培を研究している。
気象および土壌
村松ステーション: 平均気温13.2℃、降水量1788mm、
積雪70cm、標高25m、火山灰黒ボク土壌
新通ステーション: 平均気温13.2℃、降水量1770mm、
積雪20cm以下、標高−1m、信濃川沖積土

森林生態部

紅葉の佐渡ステーション
 森林生態部には、森林科学の研究や教育の実践のために佐渡ステーションに大学林(499.2ha)、村松ステーションに苗畑(1.4ha)があり、利用調整等の業務は、五十嵐キャンパスの企画交流部事務が担当している。
 佐渡ステーションは佐渡市小田に研究・宿泊施設を置き、大学の森林はこれより東5kmの大佐渡山地の北部約8kmの峰線沿い西側斜面に大部分が広がっている。大学林の最高地点は山毛欅ヶ平山(ぶながひらやま。947.1m)で近くに一等三角点が設置されている。標高は270mから947mの間に分布するが、大部分は標高600m以上に位置している。周囲を海に囲まれた洋上の島の稜線に位置する佐渡の大学林は独特の気象条件をもち、面積全体の8割以上を占める天然林には、スギ、ヒバ、アカマツ等の針葉樹の外、サワグルミ、ミズナラ、カエデなどの広葉樹が生育している。なかでも天然林資源の大勢を占める天然生スギ林は、北西方向からの強い風の影響による枝の片付きの樹形等が、日本海側の海岸近くに分布する天然スギ林の特徴をよく示し、まとまった群生は佐渡島内ではこの大学林のみである等、学術的にも極めて重要なものである。これらの森林を利用して、森林科学にかかわる各種の学生実習と多様な研究、ならびに継続的な量水観測と気象観測を行っている。
 新潟からの交通は、新潟港からカーフェリーで2時間20分で佐渡両津港へ渡り、そこから相川の中心街を経由して奇岩風景の広がる外海府海岸を北上して小田へ至る約60km、車で約2時間のルートが一般的であるが、両津港から内海府海岸を北上して弾崎、二つ亀を経由して小田に至る北回りルートや峰越え林道で大佐渡稜線を越えるルートがある。ただし、後者は夏季のみ通行可能である。
 村松ステーション(位置は既述)の苗畑では、佐渡の大学林で植林される苗木を育成するほか、育種用の採穂園、スギ精鋭樹の試験地、広葉樹の試験地などがあり、育苗関係の学生実習や実験、研究を行っている。近年は、雄性不稔性のスギ品種の選抜試験の研究も進めている。
 なお、森林生態部では、2002年より小佐渡地域において新潟大学地域貢献事業「トキ野生復帰プロジェクト」を進めており、小佐渡山中の放棄棚田・里山生態系を大規模に復元する作業を行っている。また、全国の大学演習林などフィールド系附属施設と共同して大規模長期生態研究(LTER)ネットワークを構築し、積極的なモニタリング研究を推進している。
 
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