新潟大学|地域連携フードサイエンスセンター
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新潟大学地域連携フードサイエンス・センター
シリーズ講演会「食品のサイエンステクノロジー」
第14回(平成23年1月21日)
テーマ「先端研究から生まれる新食品素材 〜酵素・乳酸菌・糖鎖〜」
講演 1) 「ダイズタンパク質のプロテアーゼ処理に伴う凝集反応の解析」
井上 國世氏
(京都大学大学院農学研究科 教授・食品酵素化学研究会 代表世話人)
2) 「乳酸菌とオリゴ糖の関わり」
山本 憲二 氏 
(石川県立大学 教授・日本乳酸菌学会 会長)
 当センターでは、食品関連分野の基礎的な知識を深めていくために、各分野の専門家をお招きし、シリーズ講演会を開催しています。
第14回講演会では、ダイズタンパク質の新たな凝集反応について、また乳酸菌の腸管接着とオリゴ糖の関係について京都大学井上國世教授と石川県立大学山本憲二教授よりご講演を頂きました。
食品関連企業、行政関係者を含む約60名の参加を頂き、活発な質疑も行われました。

【講演要旨】
1)

ダイズタンパク質のプロテアーゼ処理に伴う凝集反応の解析


井上 國世 氏
(京都大学大学院農学研究科 教授・食品酵素化学研究会 代表世話人)

 ダイズは主要な植物油源であるが、脱脂タンパク質 (SP) は十分に利用されているとは言えない。筆者らはSPの利用拡大を検討している。SPをプロテアーゼで処理すると、加水分解に続き凝集と沈殿が起こることを見出だした。この凝集物は豆腐とは異なる仕組みで生成し、新規な食品素材として利用できる可能性がある。本凝集には前処理として70-80oCでの加熱が必要であること、またグリシニン分解物が起因しており、β-コングリシニン分解物は逆に抑制的に作用する。凝集物ではアレルゲンタンパク質が分解されており、アレルゲン性の低下も期待される。

2) 乳酸菌とオリゴ糖の関わり

山本 憲二 氏 (石川県立大学 教授・日本乳酸菌学会 会長)

 乳酸菌は乳酸発酵によって乳酸飲料や乳製品を作り出す微生物として知られていますが、私たちの腸内で私たちと共生する最も身近な微生物でもあります。さまざまな腸内細菌のなかでも乳酸菌は腸を整える作用や免疫を賦活する作用など、私たちに有益な働きをすることが知られています。そのために乳酸菌を腸内に留めるさまざまな試みが行われています。私たちは乳酸菌の腸管における接着や腸内での増殖の重要なカギとして、オリゴ糖との関係に注目しました。ここではオリゴ糖鎖を介した乳酸菌の腸管接着やビフィズス菌によるオリゴ糖の資化や増殖について話したいと思います。


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