1. ホーム
  2. 森林環境学コース
  3. 卒業研究紹介

卒業研究紹介

卒業研究紹介写真

ツキノワグマの行動を読む

出る、出ない!オバケ!?いいえ、クマ!!

 毎年秋になると「クマが里に下りてくるか、こないか」が話題になります。それを予測するため、ツキノワグマの冬眠前の行動や冬眠中に子グマを産むのかが、秋季の重要な餌であるドングリなどの実り具合に左右されているかどうかを、カメラトラップ(自動撮影装置)やシードトラップ(木の実捕捉器)を用いて調査しています。

カメラトラップで撮らえたツキノワグマ。後ろのロート上の器がシードトラップ。
カメラトラップで撮らえたツキノワグマ。後ろのロート上の器がシードトラップ。

定期的にカメラトラップ(自動撮影装置)の作動状況を確認。何が撮れているかワクワクする瞬間。
定期的にカメラトラップ(自動撮影装置)の作動状況を確認。何が撮れているかワクワクする瞬間。

デジタル空中写真を用いた新潟市海岸林のモニタリング

空からだって森が見えるんです!

 海岸林は主にクロマツで構成されているのですが、近年マツ枯れによってその本数が減少しています。新潟市の海岸林の現状を把握するためデジタル空中写真を用いた解析を行いました。クロマツと混交している広葉樹の分布状況をマッピングしたり、樹高の推定をステレオペア画像から行ったりしました。

現地調査の様子。クロマツの樹高を特殊な器械で測ります。
現地調査の様子。クロマツの樹高を特殊な器械で測ります。

デジタル空中写真から計測した海岸林の高さの分布図。空から森を見ることによって広域のマッピングができます。
デジタル空中写真から計測した海岸林の高さの分布図。空から森を見ることによって広域のマッピングができます。

海岸林におけるホオジロとアオジの利用環境の違い

鳥類の環境選択

 新潟市の海岸クロマツ林では、近年、様々な原因により植生の遷移が進み植生構造が変化しつつあります。植生構造の変化が海岸林に生息する鳥類に与える影響を明らかにするために、繁殖期の鳥類の行動を中心に調べています。その結果、ホオジロは開けた若いクロマツ林や草地を利用し、アオジは植生遷移が進んで常緑低木が多い林内を利用するといったように、近縁種であるホオジロとアオジが棲み分けを行っていることがわかってきました。

ホオジロのヒナ
ホオジロのヒナ

植生調査
植生調査

火山噴火に伴う土石流災害の被害を予測する

天災は忘れた頃にやってくる

 火山が噴火し地表が火山灰で覆われると、降雨が地中へ浸透せずに地表面を流れる地表流が発生します。地表流は、地表を浸食しながら谷へ集まり、水と土砂が混合して高速で流動する泥流・土石流を発生させます。泥流・土石流による災害を防ぐために、泥流・土石流の発生を予測する方法や、泥流・土石流が氾濫する範囲を予測する方法を研究しています。

火山噴火直後に発生した土石流
火山噴火直後に発生した土石流

火山地帯の地形測量
火山地帯の地形測量

広葉樹二次林におけるブナ豊作翌年のブナ実生の更新と生残 

里山に芽生えたブナは生き残ることができるか?

 雪国の広葉樹林では数年に一度、たくさんのブナが芽生えることがあります。ところが、背の低い常緑の樹木が光を遮る場所では、芽生えのほとんどが消えてしまいます。しかし、芽生えの母であるブナの高木がある場所では、逆に、常緑の樹木が生きにくいため、ブナは生き残りやすいことがわかりました。ゆっくりですが、里山の広葉樹林は、かつての「ブナの森」に戻りつつあるようです。

ブナの芽生えを調べる
ブナの芽生えを調べる

発生したブナの芽生え
発生したブナの芽生え