ケーシング工場見学の感想
桃崎 聡子
まず、工場は外から見るよりも、中のほうが広くなっており、驚きました。
衛生管理等の関係で新しく建てた工場が現在は稼動しているようです。
ケーシングの匂いは今までに嗅いだことのない、独特のにおいでした。
敢えて表現するなら、磯のにおいに近いです。
次にケーシングの輸入についてです。
オーストラリア産・ニュージーランド産のケーシングは5割が原腸の状態で中国に輸出されます。そして、中国で加工されてから日本に輸出されます。
また、オーストラリア産のケーシングはケーシングの状態で塩漬けされてから中国を経て日本へ輸出されます。低コスト・自分達にあった加工(カッティング・クリーニング)ができるという利点のためか、中国での加工は7.8年前から増加しているようです。
工場内では輸入されたケーシングが樽に保存されている状態から、
製品として検品されている状態までを見学しました。
工場の方々がなれた手つきでケーシングに水を通し、直径と穴の有無を素早く見定めて直径に合わせて棒にケーシングを巻きつけていく様子に圧倒されました。
2mm程、直径を計れば測定した部分より後ろの直径も大体わかるそうです。
さすがです!
ケーシングの裏と表の違いは一目ではつけられませんが、ケーシングに水を通すと
水の出る勢いが違うことで見分けることができました。
メーカーから苦情がきた製品も見せてもらいました。
フランクフルト用のケーシングで、スモークすると赤く血管が浮き上がり、表面が凸凹になるというものでした。写真・現物ともに見せていただいたのですが、害はないとわかっていても正直気持ち悪かったです。工場でもメーカーでも、その血管が浮き上がるかどうかの見極めが難しいそうです。
ケーシングの品質を均一にするには、硬さだけではなく、スモーク等の加工後の外見についても考えていかなければならないということに気づきました。
工場見学の他にケーシングに関するビデオを見せてもらい、また高谷さんと麻布大の方の発表もあり、ケーシングが研究テーマの私としては、非常に参考になりました。
今回のケーシング旅行で運転手を務めた西海先生、高谷さん、そして運転を交代してくれた竹津さん、
ありがとうございました&お疲れ様でした!