近年,気候変動により洪水被害が拡大している.日本などでは被害軽減を目的とした排水機場の事前排水等が試みられているが,施設の運用は管理者の経験に依存しており,未曾有の降雨に対して適切な対応が困難である.本研究では管理者の支援を目的に機械学習による氾濫予測モデルを開発した.氾濫現象はその再現期間から多数の実績データが得られないため,物理モデルの計算結果を学習データとした.本手法をベトナムの対象地に適用し,今後日本のみならずアジアモンスーン地域の低平農業地域への適用を見据えた支援ツールの開発を目指す.