医療用エコーを用いた環境配慮施設導入用水路における利用実態調査

土地改良法改正以降、農業農村整備事業においても「環境との調和への配慮」が求められ、全国各地の事業実施地区を対象に様々な対策や取り組みが行われている.一方で、現行調査手法では、環境撹乱の恐れや膨大な労力が必要なため、それら対策の是非を長期間に渡って持続的な評価を行った事例は少ない.そのため、本研究では医療用エコーを用いて、環境配慮施設の一つで農業用用排水路に多く設置されている魚巣ブロックを対象に、魚類による施設の利用実態の調査を行っている.医療用エコーは、環境撹乱が少なく、低労力、低コストで観測を行うことができ、濁水中や夜間での観測も可能である。現時点では、新潟県の2地点を対象に月毎に定点調査を行っている.