概要と活動実績

 大気中CO₂の濃度は1750年(280ppmv)以降から急速に増加し、2015年には400ppmvに達しています。CO₂の濃度上昇は、温暖化のみならず、イネの植物体温を上昇させ高温障害を悪化させる事が知られています。実際、2010年夏季は各所で観測史上例を見ない猛暑となり、新潟県でもブランド米コシヒカリの生産に大打撃を被りました。
 2013年度より運営費交付金を得て、国内外の研究機関と連携しながら植物の高温・高CO₂応答機構を研究・解明し、高温・高CO₂耐性を有する次世代イネを開発するとともに、国内外の学生が共に学び研究する国際的な教育研究拠点形成を目指すプロジェクトが行われています。

刈羽村先端農業バイオ研究センターとプロジェクトについて

刈羽村先端農業バイオ研究センター閉鎖温室・バイオドーム遠隔操作システムの概要

各教員の研究テーマ(2019年度)

三ツ井 敏明(センター長) 新潟大学農学部 教授
・高温・高CO2環境に適応するイネの開発研究
・気候変動下における穀物資源の利用効率化に関する包括研究

伊藤 紀美子 新潟大学農学部 教授
・植物病原体:環境条件の変化の下における真菌を用いた作物の収量と品質の向上法
・デンプン産生に関わる新奇高機能性イネの開発

中野 優 新潟大学創生学部・農学部 教授
・花卉園芸植物における花色・花形・草姿決定メカニズムの解明
・胚救出および遺伝子組換えによる新奇花卉の開発

大竹 憲邦 新潟大学農学部 教授
・ダイズにおける窒素固定活性調節機構の解明
・高等植物における物質集積調節機構の解明
・果実の成分調査と品質に与える影響調査

狩野 直樹 新潟大学工学部 准教授
・バイオマスを利用した金属資源の吸着と回収
・植物やバイオ界面活性剤を用いた金属の除去・回収
・湿地における環境汚染物質の動態

岡本 暁 新潟大学農学部 助教
・道管を介した植物の器官間情報伝達機構の解明
・光合成におけるソース器官-シンク器官相互作用の研究

地域連携

刈羽村共生事業

2012年10月、新潟県刈羽郡刈羽村では、すなやま再生を目指して、農業生産、加工物販、飲食、集客等の刈羽村の新しい産業の育成及び振興を図る事を目的として、宿泊交流センター、サッカー場、園芸ハウス、桃の圃場、飲食施設、先端農業バイオ研究施設等より成る刈羽村地域共生事業施設「ぴあパークとうりんぼ」を設置しました。新潟大学は先端農業バイオ研究施設の整備、運用を通じて共生事業に参画しています。

県内企業・自治体との連携

株式会社三共セラミック(新潟県糸魚川市)

株式会社ミツワ (新潟県燕市)

株式会社UniBio(新潟県新潟市)

ダイニチ工業株式会社(新潟県新潟市)

新潟県五泉市

KAAB共同研究

研究開発プラットフォーム

・遺伝子解析を活用した農産物の品質予測技術開発プラットフォーム

国際共同研究

・黒竜江省綏化市食の安全と環境対策に関する日本国際協力機構プ口ジェクト
JICA project for food safety and environmental improvement in Heilongjiang Suihua City
髙橋能彦( TAKAHASHI Yoshihiko) 韓 束生 (HAN Dong-Sheng)
中国、柬北晨棠大学
Northeast Agricultural University, China

・作物における種子収量の分子制御の探索
Exploring the molecular control of seed yield in crops(ExpoSEED)
三ツ井敏明(MITSUI Toshiaki ), Marouane BASLAM
イタリア、CREAゲノム科学研究センター
CREA-Genomics Research Center, Italy

・植物と微生物における糖代謝制御に関する研究
Regulation of plant and microbial carbohydrate metabolism
三ツ井敏明(MITSUI Toshiaki )
スペイン、ナバーラ大学/CSIC農業バイオテクノロジー研究所
Agrobiotechnology Institute UPNA/CSIC, Spain

・気候変更下における穀物資源の利用効率化に関する包括研究
Towards a multi-approach study focused on Improving Resource Use Efficiency in Cereals under Climate Change(IRUEC)
三ツ井敏明(MITSUI Toshiaki ), Marouane BASLAM
スペイン、ナバーラ大学/CSIC農業バイオテクノロジー研究所; スペイン、バルセロナ大学; フランス、パリ第11大学; ドイツ、ヘルムホルツ協会
Agrobiotechnology Institute UPNA/CSIC, Spain; University of Barcelona, Spain; Université Paris, France, Helmholtz Center, Germany

・植物病原体:環境条件の変化の下における真菌を用いた作物の収量と品質の向上法
Phytopathogens:a good Opportunity to Improve crop yieldS and quaility under changing Environmental conditions(POISE)
伊藤 紀美子 (ITOH Kimiko), 三ツ井 敏明 (MITSUI Toshiaki), MAROUANE BASLAM, 金古 堅太郎 (KANEKO Kentaro),
CSIC農業バイオテクノロジー研究所,IDEN, スペイン; IPK, ドイツ; CRHBAR, チェコ
IdAB, Consejo Superior de Investigaciones Científicas (CSIC), IDEN BIOTECHNOLOGY, Spain, Leibniz Institute of Plant Genetics and Crop Plant Researchs (IPK), Germany, Centre of the Region Hana for Biotechnological and Agricultural Research (CRHBAR), Czech Republic

・大腸菌における新規グリコーゲンの産生
Production of a novel glycogen in Escherichia coli.
伊藤 紀美子(ITOH Kimiko),三ツ井 敏明 (MITSUI Toshiaki)
スペイン、CSIC農業バイオテクノロジー研究所,IdAB, Consejo Superior de Investigaciones Científicas (CSIC), Spain

・農薬の目的外飛散低減の技術開発に関する研究
Study on technological development of decreasing pesticide drift
中野和弘( NAKANO Kazuhiro),大橋慎太郎( OHASHI Shintaroh )
中国、中国農業大学農業水利土木学院
College of Water Conservancy and Civil Engineering, China Agricultural University, China

・農産物品質の非破壊評価法の開発
Development of non-destructive evaluation of agricultural products
中野和弘( NAKANO Kazuhiro),大橋慎太郎( OHASHI Shintaroh )
中国、寧夏大学農学院 Faculty of Agriculture, Ningxia University, China

・収穫後農産物の品質管理技術の開発
Development of quality control technology for postharvest agricultural products
中野和弘( NAKANO Kazuhiro),大橋慎太郎( OHASHI Shintaroh )
タイ、チェンマイ大学農学部 Faculty of Agriculture, Chiang Mai University, Thailand

・収穫後の農産物の品質評価に関する研究
Study on quality evaluation of postharvest agricultural products
中野和弘( NAKANO Kazuhiro),大橋慎太郎( OHASHI Shintaroh )
タイ、モンクット王トンブリ工科大学生物資源工学科
School of Bioresources and Technology, King Mongkut's University of Technology Thombouri, Thailand

・花き園芸植物の遺伝資源保存・増殖・利用に関する研究
Conservation, propagation and utilization of genetic resources of ornamental plants
中野 優(Masaru NAKANO),大谷真広(Masahiro OTANI)
中国科学院昆明植物研究所昆明植物園
Kunming Botanical Garden, Kunming Institute of Botany, Chinese Academy of Sciences, China

・バイオテクノロジーによる薬用植物の遺伝的改変に関する研究
Genetic improvement of medicinal plants by biotechnology
中野 優(Masaru NAKANO),大谷真広(Masahiro OTANI)
タイ,マヒドン大学理学部生物工学科
Department of Biotechnology, Faculty of Science, Mahidol University, Thailand

・有機シリコンポリマーを用いた貴金属,重金属,有害金属の吸着および実用化に関する研究
Precious, heavy and toxic metals sorption on the silicon-organic polymers and practical usage
狩野直樹(Naoki KANO),金 煕濬(Hee Joon KIM)
モンゴル科学技術大学 応用科学科 
School of Applied Science, Mongolian University of Science and Technology (MUST)