平成29年度 新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター成果報告会の概要

平成 30年 1月 19 日(金曜日)に平成 29 年度新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター(KAAB)成果報告会を開催しました。今回は,KAAB運営委員の伊藤紀美子農学部教授,高橋能彦農学部教授,Marouane Baslam KAAB特任助教,そして中野優創生学部・農学部教授の講演を実施しました。伊藤先生からはKAABの過去5年の国際研究拠点化への歩みと今後の展望について紹介されました。高橋先生からは「中国黒竜江省における農村・農業環境対策支援事業」と題して,2009年からJICA草の根協力事業に参画し,中国黒竜江省の農村環境や農業生産環境の実態調査と改善に取り組んできた成果が報告されました。国際協力事業の難しさ,苦労話は大変参考になりました。Marouane Baslam 特任助教からは,品質や収量を低下させるストレス環境下において,真菌由来の化合物によるイネおよびトマトの収率・機能性の向上効果についての検証実験の結果の報告がありました。最後に,特別講演として,中野先生から「ユリ科ホトトギス属植物 (Tricyrtis sp.)を用いた改変ABCEモデルの証明」と題して話されました。提唱された同花被花植物の花器官形成における改変ABCEモデルは説得力があり,大変活発な議論が行われ,講演会は大いに盛り上がりました。講演会には外部アドバイザーの原澤良栄 新潟県農業総合研究所長,名誉アドバイザーの今関英雅先生(名古屋大学名誉教授),学内アドバイザーの末吉邦農学部教授(農学部長),星豊一 新潟大学フィールド科学教育研究センター・客員教授をはじめ学内外から49名の参加者があり,盛会のうちに終えることができました。ご協力,ご参加くださった皆様に心から感謝申し上げます。KAABは,2009年(平成21年)に新潟大学自然科学系附置研究コアステーションとして設立され,2018年5月に設立9年目を迎えます。研究プロジェクトを通じて国内外の学生が学び研究する国際的な教育研究拠点形成を目指し,さらなる発展をすべく走り続けてまいりたいと思っております。今後も引き続き,皆様からのご支援・ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。
当日の報告会の様子を以下にまとめましたので,ご覧ください.

2018年1月25日
新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター長
三ツ井 敏明

平成29年度 新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター成果報告会
日時:平成30年1月19日(金) 13時30分〜16時50分
場所:新潟大学 産学連携共同研究棟2号棟

開会

13:00

  • 三ツ井 敏明 センター長 挨拶
    三ツ井 敏明
    センター長 挨拶

農学部長 挨拶

13:00

  • 末吉 邦 新潟大学 農学部長 挨拶
    末吉 邦
    新潟大学 農学部長 挨拶

成果発表

13:35 - 15:15

  • 司会:狩野 直樹 新潟大学工学部・准教授
    司会:狩野 直樹
    新潟大学工学部・准教授

1.KAAB国際研究拠点化に向けて

  • 伊藤紀美子 新潟大学農学部・教授
    伊藤紀美子
    新潟大学農学部・教授

2.中国黒竜江省における農村・農業環境対策支援事業

  • 高橋能彦 新潟大学農学部・教授
    高橋能彦
    新潟大学農学部・教授

3.Beneficial Plant-Microbe Interactions; VolatileCompounds emitted by phytopathogen microbes encourage plant growth and flowering

  • Marouane Baslam 新潟大学農学部・特任助教
    Marouane Baslam
    新潟大学農学部・特任助教

4.ユリ科ホトトギス属植物 (Tricyrtis sp.)を用いた改変ABCEモデルの証明

  • 中野 優 新潟大学農学部・創生学部 教授
    中野 優
    新潟大学農学部・創生学部 教授

活発な質問や意見交換が行われました。

15:25 アドバイザリー会議 開会 (セミナー室)

15:25 農学部長 挨拶
15:30 現状報告と平成30年度事業計画について
16:10 質疑応答
16:25 講評
16:45 閉会