KAABについて
設立趣旨・沿革・組織と施設の概要
2012年10月1日に刈羽村が整備した複合施設「ぴあパーク とおりんぼ」内に、本学と刈羽村との連携融合事業として 「新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター」のサテライト施設を開所しました。
当センターでは高機能の温室群であるバイオドームと実験棟を備え、先端科学技術により、世界的な課題である気候温暖化への対策としての高温・高CO₂耐性のある水稲開発等、世界と地域の農業振興に貢献する研究を行っています。
事業実施にあたり、刈羽村との連携の他 国・県の研究機関の他、企業と連携しています。また国外の大学・研究機関と連携して事業に関係する国際共同研究や交流を実施しています。これらの事業統括のために運営委員会を組織し、フォーラムや国際シンポジウムの開催、成果報告会を行っています。また、アドバイザリーボードによる評価とアドバイスを、事業に反映させています。
新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター(略称:KAAB)は、気候変動による作物の減収・品質低下を初めとした、地域や世界にとって重要な課題を、先端農業バイオ研究により解決することを目標としています。また、その遂行のために、国内外の研究者と学生が共に学び、研究する国際的な教育研究拠点の形成を目指しています。
近年、温暖化と大気中CO₂の濃度上昇が引き起こす作物の品質低下、収穫量低下が問題となっています。KAABでは2009年の設立以来、この問題に取り組み、先端農業バイオ研究により、高温被害を引き起こす分子生理学的機構を解明し、暑さに強いコシヒカリを開発しました。
2012年10月、刈羽村共生事業により高機能温室群である「バイオドーム」と「バイオ実験棟」が整備されたKAABサテライト施設を開所しました。これを契機に、より高機能な研究設備の整備を進め、文部科学省運営費交付金により高機能閉鎖温室を2棟整備しました。これらの設備を活用した国際共同事業、地域連携、産学・官学の連携を通じたネットワーク作りをさらに推し進め、様々な国の留学生、研究者が参画して活発な研究と国際交流が行われています。