グリーティング
米主産地である新潟県は、ユリやチューリップの切り花と球根生産をはじめとした園芸生産も全国的に有名です。私たちは、ユリや野菜などの園芸作物を対象に、バイオテクノロジーによる品種改良や、環境に配慮した安全・高品質野菜の生産を目指して研究を行っています。
研究分野・テーマ
1.野菜栽培における各種有機・天然資材の利用
現在は、環境にやさしい、安全・安心な農産物を提供する持続可能な農業生産が求められています。しかし、化学肥料、特に窒素肥料の大量使用は環境悪化の一因となっています。また、野菜中の硝酸の蓄積は窒素肥料の過剰施用が大きな要因です。硝酸イオンは直接人体に害を及ぼすことはないが、体内で亜硝酸に還元されたと、健康に悪影響を与える恐れがあります。普段摂取する硝酸はほとんどが野菜由来であることから、低硝酸野菜が期待されています。そこで、環境保全型野菜栽培技術の確立並びに硝酸の多い葉菜類の硝酸低減化を目指し、有機質肥料や海洋深層水などの有機・天然資材の施用が野菜の生育および品質、並びに土壌環境に及ぼす影響について研究調査を行っています。
2.ユリ倍数体の作出および育種利用
ユリは日本の主要な切花の一つであるが、その生産に用いられている品種および球根は海外から輸入したものが多く、新規育種素材の創出とそれを利用したオリジナル品種の育成が日本のユリ切花生産の今後の発展に不可欠です。ユリ倍数体新品種の育成を目指し、試験管内染色体倍加による種間雑種の稔性回復や倍数体系統の作出に取り組んでいます。
近年の卒論テーマ
・堆肥の施用がリーフレタスの生育と硝酸イオン濃度に及ぼす影響
・有機質肥料の連用がコマツナの品質および硝酸イオン濃度に及ぼす影響
・トマト栽培における酵母抽出物の施用効果について
・海洋深層水処理がホウレンソウの品質に及ぼす影響
・海洋深層水処理がトマトの果実品質に及ぼす影響
・染色体倍加によるシンテッポウユリ‘ホワイト阿賀’の四倍体作出および形質調査
・シンテッポウユリ‘ホワイト阿賀’の倍数体を利用した交配育種について
研究業績・略歴
アルバム
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