グリーティング
こんにちは! 大学は、高校までの勉強とは違い、社会の一員としての自分を磨くために勉強をするところです。大学3年生までは(やや受け身ではありますが)講義や実験・実習などで教養やスキルを学び、その後は研究室に配属され、自ら計画を立てて卒業研究・大学院での研究をおこないます。
当研究室では、「研究は好奇心だ!」「よく遊びよく学べ」をモットーに、それぞれが独自のテーマを掲げて研究をおこなっているのですが、実験だけではなく、研究室の運営や先輩後輩とのコミュニケーションなどを通し、教官・学生が一緒になって「ラボ生活」を送っています。また、食品分野の研究室ということもあって他大学の先生のみならず企業の研究開発の方々との交流が活発で、そのため学生達といろんなところに出かけています。
研究分野・テーマ
大きな研究テーマは、「お肉や牛乳・卵などの畜産物の有効利用に関する基礎的・応用的研究」と「高圧食品加工技術の開発」です。以下に、簡単に説明します。
1.畜産物の有効利用に関する基礎的・応用的研究
食肉・牛乳・卵は良質なたんぱく質をたくさん含んでいるので、私たちの健康には欠かせない食品です。研究室では主に食肉の美味しさ(特に硬さとか弾力性といったテクスチャー)に及ぼす筋肉・結合組織たんぱく質の影響に関する基礎的な研究と、食肉を柔らかく美味しくする加工法について研究しています。また、皮や骨といった畜産副生物には食品や化粧品・医薬品など幅広く使われているコラーゲン(ゼラチン)やプロテオグリカン(ヒアルロン酸など)が豊富に含まれていますので、これらの機能や役割を研究しています。
2.高圧食品加工技術の開発
「新潟発,夢の食品加工技術」として約30年前から始まった基礎研究が、最近大きな花を咲かせようとしています。ということで、新潟に来てから始めた研究ですが、最近はこの研究が中心になりつつあります。
高圧食品加工とは、食品に対して1,000~6,000気圧の静水圧を施し(高圧処理)、非加熱的に食品を加工しようという試みです。10,000 mの海の底では約1,000気圧の圧力がかかっているので、1万~6万mの海の底にかかる圧力だと思ってください。高圧処理では加熱処理で壊れるような風味やビタミンがそのまま保持されるとともに殺菌も可能で、たんぱく質の立体構造が変化することで様々な食品を開発することが可能となります。2008年から2013年まで、国や県から莫大な支援を受け、高圧加工食品を開発しようというビッグプロジェクトが行われました。当研究室はその中心として、国内の研究機関や企業と連携しながら、圧力を用いて素材の形のまま柔らかくする技術(軟化)や液体状のものを圧力で固める技術(ゲル化)を研究しています。
研究業績・略歴
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