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教員紹介

  • 応用生命科学プログラム
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  • アシルオグル M. ラシット

    助教

    担当講義:

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グリーティング

捕食者のいない世界を想像できますか?

おそらく「砂漠のような世界」になっているだろうと「緑の世界の仮説」( Hairston et al., 1960)で説明されています。なぜなら、捕食者は草食動物の数を制御し、植物の過度な消費を防いでいるからです。多様な動植物が存在する健全な生態系の維持には、捕食者の存在が鍵を握っているのです。

微生物の世界でも捕食者は重要な構成要素となっています。中でも捕食性原生生物は、地球上で最も多様な微生物捕食者であり、特に土壌生態系において重要な役割を担っています。これまでの私たちの研究等により、捕食性原生生物が微生物の多様性を制御し、栄養回転を高め、土壌肥沃度を高めて植物生育を促進することが分かってきました。

原生生物には捕食者以外にも、独立栄養生物(主に藻類)、有機物分解者(菌類型原生生物)、寄生虫、植物病原菌などの重要な機能集団が含まれています。どの原生生物グループも地球の生態系にとって極めて重要な存在です。例えば、独立栄養原生生物(藻類)は、酸素生産の半分以上を担っていると言われています。

最近、こうした原生生物の持つ様々な機能を応用しようとする試みが注目され始めています。例えば一部の捕食性原生生物は植物生育を促進するバイオ肥料として利用できることが報告されています。植物病原菌を食べる原生生物を生物防除剤として使うことも研究されています。藻類は大気から炭素を捕獲できるため、「気候変動」をコントロールするために利用できるかもしれません。

このように原生生物は土壌生態系において非常に重要な存在であるにもかかわらず、日本ではごく少数の研究室でしか扱われていません。特に、原生生物の応用を目指した研究室、すなわち応用原生生物学研究室は、おそらく私たちの研究室のみではないでしょうか。

ぜひ私たちと原生生物の不思議な生態に迫り、その応用を目指してみませんか!

研究分野・テーマ
1. 捕食性原生生物の生態学的研究
捕食性原生生物が微生物群集に与える真の影響を明らかにする。

2. 土壌生態系におけるトップダウン・ボトムアップ制御
トップダウン・ボトムアップ制御の概念を土壌微生物生態学に取り入れ、細菌群集の形成過程を理解する。

3. 原生生物と植物生育の促進
原生生物による植物生育促進メカニズムを追究する。

4. 原生生物群集の形成要因
原生生物群集の分類学的・機能的多様性をもたらす環境要因を明らかにする。

各研究テーマについては応用原生生物学研究室のHPで詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
https://www.appliedprotistology.com/ja
研究業績・略歴

・令和3年新潟大学学長賞(若手教員研究奨励)
・若手口頭発表優秀賞 (日本土壌肥料学会2021年度大会)
・Best Poster Award – Kariwa Advanced Agro-Biotechnology (KAAB) International Symposium, Niigata (Japan), January, 2021.
・Best Poster Award – Joint Symposium of the 8th International Agriculture Congress and 6th International Symposium for Food & Agriculture, Selangor (Malaysia), November, 2018.

> 研究者総覧:アシルオグル M. ラシット
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